AGAの治療薬であるプロペシアですが、女性には効果がありません。胎児の生殖器形成に重要な役割を果たす物質の生成を阻害するため、女性が服用したり触れたりしてはいけないとされています。

女性はプロペシアを使えない?

女性の薄毛

プロペシアとは、アメリカで開発された成人男性用のAGA・薄毛治療薬です。男性の薄毛に効果を発揮する薬として注目を集めていますが、女性の薄毛には効果を発揮しません。それどころか、厚生労働省は女性や子どもがプロペシアを服用したり触れたりしてはいけないと強く警告を発しています。

プロペシアはAGAのための薬

そもそもプロペシアはAGA(男性型脱毛症)の治療薬です。AGAは男性にだけ発症する脱毛症で、男性ホルモンが大きく関係しています。男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)は、毛乳頭細胞に存在している男性ホルモン受容体と結びつくと、成長途中の髪に退行の信号を出します。その結果、まだ細く柔らかな成長途中の髪の毛が長く太く成長する前に抜けてしまい、髪の毛全体が薄くなってしまいます。プロペシアはこのDHTの生成を阻害することで、髪の毛に正常な成長を促します。そのため、円形脱毛症や生活習慣病の乱れによる薄毛など、AGA以外の薄毛には効果がありません。
男性の薄毛は男性ホルモンが関係するAGAであることが多く、AGAを発症するかどうかは遺伝によるところが大きいともいわれています。一方で、女性が遺伝性の薄毛を発症する確率は非常に低くなっており、女性の薄毛は頭皮環境の悪化や女性ホルモンの乱れが原因であることが多いようです。プロペシアは男性ホルモンに作用する薬であるため、女性が服用しても、薄毛治療の効果を得ることはできません。

プロペシアが女性にもたらす影響

プロペシアは男性ホルモンのDHT生成を抑制する薬です。DHTは思春期以降の成人男性にとっては、AGAを始め前立腺肥大、ニキビなどを引き起こす厄介な物質です。しかし、DHTは男児の生殖器を正常に形成する重要な役割を担っており、胎児期には必要不可欠の物質となっています。もし、妊娠している女性、あるいは妊娠予定の女性がプロペシアを服用すれば、男子胎児の育成に重大な副作用が表れる可能性があります。そのために、女性はプロペシアを服用してはいけないといわれているのです。
プロペシアの副作用は、服用した場合だけではなく、プロペシアを触っただけでも引き起こる可能性があります。なぜなら、プロペシアの有効成分は皮膚からも吸収されてしまうため、砕いた錠剤などを触ることで、副作用が生じることがあるためです。したがって、家庭などに女性のいるAGA治療中の男性は、女性や子どもがうっかりプロペシアに触らないように、厳重に保管・管理する必要があります。

女性の薄毛には何が効く?

胎児への影響イメージ

プロペシアは、男性特有のAGAのための治療薬で、女性の薄毛には効果がありません。女性の薄毛には、生活習慣の改善や頭皮マッサージといった対策が有効といわれています。女性の薄毛は、頭皮環境の悪化や女性ホルモンの乱れが原因であることが多く、頭皮環境や女性ホルモンの分泌をコントロールすることで、自然と回復していく傾向にあります。育毛剤などで頭皮に栄養を与え、発毛を促進するのも効果的です。男性には男性の、女性には女性の薄毛の原因があり、効果的な治療もそれによって異なります。クリニックのカウンセリングで原因をしっかりと見極め、適切な治療を受けることが薄毛治療においては重要です。